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人を介在させるAI戦略がAIのビジネス価値を生み出す

2019年5月31日開催 日経xTECH主催 人工知能サミット2019 イベントレポートを公開しました。

2019年5月31日開催 日経xTECH主催 人工知能サミット2019 イベントレポートを公開しました。

日経xTECH主催の「人工知能サミット2019」が5月31日に開催され、弊社執行役員常務 池田拓史がパネルディスカッションに登壇するとともに、「これからのAIの実用期に必要なDX組織の作り方」というテーマで講演しました。
 AIの活用にあたって弊社がどのような役割を果たそうとしているのか。イベントの講演レポートを中心にお伝えします。

 

ビジネス寄りの人こそスキルの高いAI人材に

 パネルディスカッションのテーマは「AI普及期に表面化する社会的課題とその対策」です。
 「AI人材の不足」、「AIと倫理」、「AIの民主化」という3つの観点から、有識者によるディスカッションが行われました。
 このディスカッションの中で池田は、AI人材の不足を表面的に捉えることに警鐘を鳴らします。「25万人のAI人材を育成する必要があると言われていますが、AI人材の採用に積極的な企業は1割未満に過ぎないというデータもあります」と自身がAI人材ワーキンググループの副主査を務めるITスキル研究フォーラムでの調査結果を紹介しました。
 また、AI系のロールとIT系のロールには隔たりがあり「情報システム部門よりも、システムの開発や経営企画など、現場に近い部門の人のほうがAIに向いている」という調査結果を紹介し、AIとビジネスとの関係性を重視すべきであることを強調しました。
 ディスカッションの最後には、CDO(最高データ責任者)は8割以上が40代以上に占められているというデータを紹介し、AI活用スキルは中高年のほうが高く、「若い人は勿論、ベテランにもチャンスがあるのがAIなのです」と語りました。

 

実用期の活用スタイルは 業務が「主役」でAIは「脇役」

 その後行われた「これからのAIの実用期に必要なDX組織の作り方」と題する講演で、池田が最初に指摘したのが、幻滅期に入ったと言われるAIの現状をどう捉えるのかという点です。池田は「悲観することではなくて、むしろ実用的にどうしたらよいのかと、プレイヤーたちが真剣に考え始めているということだと思います」と語ります。
 確かに、料理ロボットや洗濯物自動折り畳みロボットなど、耳目を集めた取り組みが遅々として進まなかったり、企業自体が破産したりするニュースが話題になっています。池田は「開発当初から大丈夫かと心配していました。そこにはAIでやることの弱点があったからです」と話します。
 AIには苦手とする領域があります。コンピュータに1歳児レベルの知能と運動スキルを与えることは、知能テストやチェッカーをやらせるよりも遥かに難しいという「モラベックのパラドックス」と、しようとしていることに関係ある事柄だけを選び出すのが非常に難しいという「フレーム問題」です。
 こうしたAIの弱点を踏まえつつ池田が紹介したのが、世界最大規模の産業見本市である「ハノーバーメッセ」で見えてきた現実的なAI戦略です。そこでは、人との協働をキーワードとした“無人化を目指さないAI戦略”が目立ちました。
 「シーメンスのフューチャーファクトリーでは、人間がいてロボットと協働し、AIの弱点は人間が補っていました。業務が主役でAIは脇役という現実的な使い道を想定した上でインテグレーションしているのが印象的でした」(池田)。
 また、クラウドプラットフォーマーが打ち出していたのは、パートナーによるエコシステムです。自分たちがすべてを提供するのではなく、クラウドとエッジコンピューティングを使い分けるように、役割分担をしていました。こうした動きは、いよいよAIが実用期に入ろうとしていることを象徴しています。

 

AI人材の適材適所で問題解決サイクルを確立

 AIが実用期に入った時に、組織はどうあるべきなのでしょうか。池田はそれを考える前提として、AI企画の原則を解説しました。「AIでどんなものでも作れますというのは現実的ではありません。AIが適用できる企画領域は限られます。できないことに触れないように工夫していかなければなりません」(池田)。
そのために池田は2つのアプローチを紹介しました。カスタム型とレディメイド型です。カスタム型は用途に合わせてフレームをカスタム設計することで、レディメイド型はフレームが固定できる用途に限定することです。いずれもAIが苦手とするフレーム問題を回避するためのアプローチです。
 「AIが作ろうとしているモデルは、学習データをコンパクトに表現したもの。学習データの情報量を超えるもっと優れたものを作るのは、原理的に無理です。AIは学習データと等価だという点が重要です。そしてAIの中身は計算機であって、できることは確率計算と尤度計算とコンパクト化を突き詰めることだけです」と池田は語ります。
 こうしたAIを活用するために重要なのは、AIの問題解決サイクルです。まずフィジカルの世界のとりあげるべきビジネステーマを選定します。それをデジタル世界で扱えるように数理的な問題に書き換えて定式化し、モデルを使って解析して解を得て、フィジカル世界での改善やシステムに利用します。
 「何をテーマにするのか企画は当然人がやり、数理問題に翻訳するのも人、フィジカル世界で製造装置を動かすにも人が介在します。このサイクルは無人であるはずがなく、AIが単独で何かを解決することはありません」(池田)。
 このサイクルを実現するために必要なのは、適材適所の体制です。池田は「ビジネスがわかっている人から、ディレクターやプロジェクトマネージャーを選び、数学やITに詳しい人たちからデータサイエンティストを選び、うまく連携させていくこと。文化の違う人たちをつなげるシニアデータサイエンティストを誰にするかが重要です」と語ります。
 最後に池田は「数多くのデータサイエンティストを擁する弊社では、こうした体制づくりを含めた、AI活用のサイクル全般を支援しています」と締めくくりました。

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