データ利活用アセスメントサービス
データ利活用アセスメントサービスでは、ワークショップなど通じたビジネス視点に基づくテーマ創出と技術的視点も加味したテーマの取り組み優先順位の検討を実施します。アセスメントにより明らかになった優先度の高いテーマに対し、PoCやパイロットプロジェクトを経て実ビジネスで効果を発揮させるまでを見据えた、プロジェクトの企画立案をご支援いたします。
データ利活用の課題と本サービスが提供できる価値
①PoCの前に、成果につながるテーマ選定ができておらず、経営の投資判断に必要な材料が不足している
各部署から「データを使ってこんなことを実現したい」というテーマが多数上がってくるものの、それが本当にビジネス成果につながるかどうかの判断が曖昧なままPoCに進んでしまうケースが多くあります。経営戦略との接続が不明瞭なまま、繰り返すPoCにより時間と予算が浪費されてしまうといった事態が発生します。
本サービスでは、ビジネス観点とアナリティクス観点の両面からテーマを評価し、取り組みテーマの優先順位を明らかにすることで、PoCの成功確率を高めるとともに、経営層が投資判断を行うための客観的な材料を提供します。
②テーマの優先順位付けに客観的な根拠がなく、意思決定が属人的になりがち
複数のテーマが並列で検討される中、「どれから着手すべきか」が感覚的に決められてしまうことがあります。 本サービスでは、「効果 × 実現可能性」のマップを用いて、客観的な評価軸で優先順位を明確化し、関係者間で納得感のある意思決定を支援します。
③データの可用性や活用可能性が不明で、テーマの実現性を判断できない
「このテーマに使えるデータがあるのか」「そのデータは質・量の面で足りているのか」といった判断ができず、テーマの実現可能性を評価できないという悩みも多くあります。
また、社内にデータ提供できる体制が整っておらず、PoCが止まってしまうというお悩みを抱えている企業も存在します。
本サービスでは、経験豊富なデータサイエンティストがデータの所在・質・構造などを確認し、状況を踏まえた実現可能性の評価を支援します。
④業務部門との合意形成が不十分なままPoCやプロジェクトが進行し、成果が現場に定着しない
PoCやプロジェクトを進める上で、業務部門との合意形成は不可欠です。
本サービスは、テーマの評価プロセスそのものを業務部門と一緒に進める設計となっており、関係者が納得したうえで意思決定できるよう、合意形成の場を支援する役割も果たします。
これにより、「作ったけど使われない」「現場に定着しない」といったPoC後の形骸化リスクを未然に防ぐことができます。
データ利活用アセスメントサービスとは
ビジネス視点で抽出されたテーマに対しては、ビジネスインパクトとデータアナリティクスの両面を評価し、プロジェクトとして取り組む優先度を決める必要があります。
例えば以下のような観点で、ビジネスに与える効果に加えて、データ量やITインフラなどの技術的な成熟度も加味して優先度を決定します。
具体的な検討項目の例
ビジネス視点での評価項目の例
| 関連する業務 | 課題と関連する業務は何か。業務の規模(人員、コスト、売上) 業務の変更が必要か。どのような変更か。変更可能か。 |
|---|---|
| 解決すべき課題 | 「誰の」「どんな」課題なのか。業務改善、売上向上、顧客価値向上なのか。 |
| ミッションとの関連性 | 課題は会社や部門のミッションとどのように関連しているか。 |
| 効果/インパクト | 問題が解消されたら、どんな効果が得られるか。影響する範囲は。 |
| 過去解決できなかった理由 | AIやデータ活用ですべて解決できるのか?を確認します |
技術視点での評価項目の例
| 課題解決の方法 | 課題を解決するための手段やソリューション |
|---|---|
| 実現可能性/難易度 | 分析の難易度。自社内のみでの実現可能性。組織構造や他組織連携の難易度など |
| 横展開 | ソリューションを横展開することで解決できる課題があるか。 |
| データ | データの有無。データが利用可能か(セキュリティー、メタデータ、品質(精度、鮮度、粒度など)の観点で) |
| コスト、期間 | 分析(PoC)、システム開発・運用のコスト |
テーマの優先順位の検討例

ビジネステーマ抽出ワークショップ【データ利活用テーマの創出からご支援も可能】
DX(デジタル・トランスフォーメーション)の成功にはビジネステーマ(データ利活用テーマ)の選定が非常に重要です。
本ワークショップでは事業部門をはじめとしてDXを必要としている部門(ビジネス課題を抱える部門)へのヒアリングやワークショップ活動を通じて、ビジネスニーズに基づいたテーマ抽出を目指します。
ワークショップは、主にビジネス部門の方を対象として開催します。
まず初めに、全社としてDXで目指す姿の共有を行い、AIとは何か、AIを活用することで何が変えられるのか、AIを活用した先進的な事例紹介などAIに関する基本的な知識の共有を行います。これにより、ビジネス部門が主体的に必要なテーマ抽出ができるようご支援をいたします。
また、将来DX活動の内製化を目指す企業の場合には、DX推進組織自らがワークショップ等によりビジネス部門向けにAIの啓蒙活動が求められます。ワークショップの企画や準備段階から、DX推進組織メンバーの方にも積極的に関与頂きながら活動を進めます。
ワークショップのコンテンツ例
| 前 半 |
座学 |
|---|---|
| DXで目指す姿の共有 | |
| AI/機械学習とは | |
| データ活用事例の紹介 | |
| 休憩 | |
| 後 半 |
ワークショップ |
| 問題・課題の洗い出し | |
| データ利活用でのアプローチ検討 | |
| 振り返りと今後のアクション決定 | |
テーマロングリストの管理【現時点では優先的に実施しないテーマを管理】
AI活用テーマアセスメントの目的は、優先実施のテーマを決めるだけではありません。アセスメントの結果、現時点では優先的に実施とならないと判断されたテーマもロングリストとして管理し、将来必要となる定期的な棚卸を実施します。
棚卸では、新たに抽出されたテーマが追加され、また、ビジネスニーズやデータの蓄積状況などを反映して評価内容の更新が行われ、優先順位の見直しが行われます。また、分析PoCを実施した結果、何らかの理由で業務実装まで至らなかったテーマもこのロングリストで管理をし、再開の可能性(データ量が増加した、新たな分析技術が登場した、業務プロセスの変更)も常に確認することで、DX活動の成果に繋がります。
データ利活用プロジェクト企画立案【アセスメント実施後、プロジェクト企画立案まで支援】
優先度の高いテーマに関しては、PoCやパイロットプロジェクトを経て実ビジネスで効果を発揮させるまでを見据え、プロジェクトの企画立案をご支援いたします。
プロジェクト企画書は、プロジェクト推進の前提となる項目を記載し、DXに関わる全てのステークホルダーに対して活動内容を共有するための資料とします。
プロジェクト企画書に記載する主な項目
| 背景 | プロジェクトに至るまでのビジネスの背景や問題意識を記載 |
|---|---|
| ビジネス課題 | 解決するビジネス課題は誰にとってのどのような課題かを記載 |
| 目標と評価方法 | 目標を設定し、定量的な成功基準、判定の時期、承認者を記載 |
| 推進体制 | ビジネス側、データ分析側それぞれで役割(RACI)を記載 |
| コストと利益 | プロジェクトのコストと課題解決によって得られる利益を記載 |
| 推進計画 | 主要なタスクと実施時期、マイルストンを記載 |
| リスク | 推進に当たり想定されるリスクを記載 |
「データを活用することで解決したい課題はあるが、まずどこから取り掛かるべきかがわからない」、「AI/生成AIを用いて経営にインパクトのある成果を出したい」等の課題をお持ちの際は、TDSEがテーマの評価から個別プロジェクトの推進まで一気通貫でご支援します。
まずはお気軽にご相談をお寄せください。
