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データ活用人材とは?必要なスキルや育成で重要なポイントを紹介

データ分析

近年は、いかに自社に必要なデータを収集・分析して、ビジネスの意思決定に活かせるかが課題になっています。

そこで重要な役割を担うのがデータ活用人材です。しかし、どのようなスキルが必要なのか、どうやって育成すれば良いのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事ではデータ活用人材に必要なスキルや、育成で押さえるべきポイントを解説しています。採用するときのコツも紹介するので、ぜひ最後までご一読ください。

もし「できるだけ早く自社でデータ活用人材を育成したい」とお困りの場合は、弊社TDSEの「データサイエンス人材育成サービス」を検討してみませんか。

データ活用に欠かせない知識の習得はもちろん、貴社の課題を解決できるような人材に育成するところまで導きます。

詳細はこちらの資料をご覧ください。

データ活用人材とは?

データ活用人材とは、大量のデータを活用し、AIや機械学習を用いてビジネスにおける課題を解決する人材のことです。

必ずしもデータサイエンティストだけを指すわけではありません。データ分析などのITスキルに加えて、コミュニケーション力やマネジメント力といったビジネススキルも必要です。

優秀なデータ活用人材を獲得するのは難しくなっているので、市場価値が高い人材といえます。

そもそもデータ活用とは何かあらためて押さえたい方は、こちらの記事をご一読ください。

【事例あり】データ活用とは?目的やビジネスに活かすポイントを解説

前述したとおり、データ活用人材を採用したいと思っても、なかなか獲得しにくい実情があります。どういうことか詳しく見ていきましょう。

データ活用人材が不足している2つの理由

データ活用人材は、次のような理由で不足しています。

 

  1. データ活用人材の需要が急増しているため
  2. そもそもデータ活用経験のある人材が少ないため

順番に見ていきましょう。

理由1. データ活用人材の需要が急増しているため

経済産業省の資料によると、AI人材は2030年に最大14.5万人不足すると言われてています。今後いっそう需要が急増し、供給が追いつかない状況になっていくと予想されます。

出典:経済産業省|IT人材需給に関する調査

また、総務省の資料で中小企業のデータ活用状況を見ると、「各事業部門のデータ分析が専門ではない人」によって分析がおこなわれているのが現状です。

出典:総務省|デジタルデータ活用の現状と課題

同資料では、「機械学習など人工知能を活用した予測」まで実施している中小企業は、3.9%にとどまっています。大企業の18.0%と比較すると、資金や人材面など大きな差があると考えられます。

以上の結果により、特に中小企業がデータ活用人材を確保するには、社内での育成が必要です。

理由2. そもそもデータ活用経験のある人材が少ないため

そもそもデータ活用経験のある人材自体が少ないことも、理由のひとつです。

国公立大学や私立大学のなかには、データサイエンスやAIに関する理解・能力を高めるような教育プログラムを設けているところもあります。

しかし、上記のような大学で専門知識を学ばなかった人が、データ活用人材になる道はまだ確立されていません。実務を積み、データ活用人材の役割を担えるようになる機会が少ないといえます。

そもそも企業がデータサイエンティストを採用する際は、「データ分析の経験2年以上」などの実務経験を求めることが一般的です。

つまり、「データ活用人材になりたい個人」と「データ活用人材を採用したい企業」との間にギャップがあります。

結果的に、実務経験のあるデータ活用人材を獲得するために、多くの企業が競争を繰り広げている状況です。

ここまで現状を説明しましたが、そもそもどのようなスキルを保有していればデータ活用人材と呼べるのでしょうか。続いて解説します。

データ活用人材に欠かせない3つのスキル

データ活用人材になるには、この3つのスキルが欠かせません。

 

  1. ビジネススキル
  2. データサイエンススキル
  3. エンジニアリングスキル

順番に見ていきましょう。

スキル1. ビジネススキル

データ活用人材に最も欠かせないのが、次のようなビジネススキルです。

 

■ビジネススキルの例
・各専門家が業務を進めやすいように、根回しするコミュニケーション力
・プロジェクトを推進するマネジメント力
・進捗の報告や解決策を提案するプレゼンテーション力

    データ活用プロジェクトを進めるには、最初に業務における課題を抽出しなければなりません。複数の従業員から課題や要求をヒアリングし、相手の考えを正確に理解する力が必要です。

    また、分析結果から知見を得て業務に落とし込む際は、現場の従業員にわかりやすく説明し、納得して業務にデータを活用してもらえるよう交渉するスキルも求められます。

    スキル2. データサイエンススキル

    データサイエンススキルとは、統計学や情報処理などの知識を用いて、データを正確に読み解くスキルです。例えば、下記が挙げられます。

     

    ■データサイエンススキルの例
    ・過去から現在に至るまでに発生した出来事を、見える化して分析する
    ・出来事が起こった要因を分析する
    ・過去のデータと最新のデータをもとに、将来の予測を立てる
    ・今後どのようなアクションを起こすべきかを導き出す

      単にデータを可視化するだけではなく、「顧客にはこのような傾向があるから、こんな商品だと確実に売上を伸ばせるだろう」のように取るべきアクションを導き出します。

      スキル3. エンジニアリングスキル

      3つ目はエンジニアリングスキルです。データを活用できる環境の構築から機械学習モデルの作成まで、幅広い領域で必要になります。

       

      ■エンジニアリングスキルの例
      ・データ活用基盤(データを収集・保管・分析できるシステム)を設計、構築する
      ・データ分析の目的に沿って、データフロー図(データの流れを表現した図)を作成する
      ・Pythonなどの言語を用いて、AIモデル(AIが入力データを学習し、予測結果などを出力する仕組み)を作成する

        また、構築した基盤がマルウェアや改ざんなどの脅威にさらされないよう、セキュリティの知識も必要です。

        なお、実際のプロジェクトでは、1人のデータ活用人材が上記すべてのスキルを持つことはありません。

        それぞれの分野における専門家と協力して進めていくのが一般的です。だからこそ、コミュニケーションを密に取りながらプロジェクトを推進していく力が必要といえます。

        では、実際にどのように育成すれば良いのか、ポイントを見ていきましょう。

        データ活用人材の育成で押さえるべき4つのポイント

        データ活用人材を育成する際は、次の4つのポイントを押さえることが大切です。

         

        1. データ活用の目的を明確にする
        2. 必要なスキルをカバーできるチームを作る
        3. データ活用プロジェクトを立ち上げて遂行する
        4. データ活用人材を育成するサービスを利用する

        自社でスムーズに育成を進めるためにも、しっかり把握しておきましょう。順番に解説します。

        ポイント1. データ活用の目的を明確にする

        1つ目のポイントは、データ活用の目的を明確にすることです。そもそもデータ活用の目的は、必要なデータを収集・分析することで知見を得て、ビジネスに活かすことです。

        「ひとまずデータ活用人材を確保したい」「理系の人材をデータ活用の担当にすればいいだろう」ではうまくいきません。

        まずは「経験と勘に頼っており、実情に合った判断ができていない」のように、社内の課題をはっきりさせましょう。そのうえで「商品の需要予測をする」など、自社におけるデータ活用の目的を明確にするという流れです。

        このように目的を決めることで、必要な人材も定義しやすくなります。

        ポイント2. 必要なスキルをカバーできるチームを作る

        必要なスキルをカバーできるチームを作ることも、欠かせないポイントです。前述したビジネススキルやデータサイエンススキルなどを、1人のデータ活用人材にすべて身につけさせるのは至難の業です。

        必要なスキルを持った人材を複数人育成・採用して、チームを構成しましょう。例えば、下記のようなメンバーです。

         

        ■データ活用チームに必要なメンバーの例
        ・課題の設定や計画の立案を担う人
        ・大量のデータをもとに可視化、分析する人
        ・各部署や経営陣とのパイプ役になり、プロジェクトを管理する人

          上記のような役割を、各メンバーの特性や希望に合わせてバランスよく育てていきましょう。結果的に、データ活用が成功する可能性が高まります。

          ポイント3. データ活用プロジェクトを立ち上げて遂行する

          3つ目のポイントは、データ活用プロジェクトを立ち上げて遂行することです。実際にデータがビジネスに役立つのかどうかを検証することで、活用イメージやノウハウが深まります。

          まずは特定の部署内だけなど、小さいプロジェクトを企画立案して挑戦しましょう。このとき、いきなり大量のデータを活用しようとしないことが重要です。

          大量のデータを収集・加工するのは多くの時間がかかるため、思うようにプロジェクトが進まなくなります。小規模のデータを収集して、プロジェクトを完遂させることを優先しましょう。

          効果が得られることがわかったらデータの規模を拡大し、データ活用の範囲を広げていくのがおすすめです。

          ポイント4. データ活用人材を育成するサービスを利用する

          人材を育成するには、そもそも社内にデータ活用のノウハウがある人がいないと困難です。そのため、外部サービスを活用することも検討しましょう。

          人材育成サービスを選ぶときに重要なのが、「実ビジネスに貢献できるようになるまで伴走してくれる」ことです。単に研修を受けただけでは、下記のようなスキルは身につきません。

           

          ■データ活用人材に必要なスキルの例
          ・ビジネスの目的に応じて、適した分析方法を設計する
          ・分析結果をもとに、ビジネスに活かせる仮説を導き出す

            そこでおすすめしたいのが、弊社TDSEの「データサイエンス人材育成サービス」です。

            TDSEでは「スキルを身につけること」と「スキルが活用できること」は違うと考えており、ビジネスに貢献できる人材の育成にこだわっています。

            実際に事業のなかからテーマを選んでデータ活用プロジェクトを立ち上げ、弊社のコンサルタントとデータ活用人材が伴走します。

            実データをもとに実践型研修をおこなうので、学んだ知識を業務に活かす方法や考え方を身につけることが可能です。

            もし「現場で活躍できるような人材を育てたいが、ノウハウやリソースが足りない」という場合、お気軽にお問合せください。

            ポイント5. 属人化しないよう、データ活用方法を体系化する

            5つ目のポイントは、属人化しないようにデータ活用方法を体系化することです。

            データ活用の目的設定から、知見を得るまでの流れをマニュアルに落とし込むことで、誰が実施しても同じようなアウトプットが期待できます。

            とはいえ、ノウハウがあり分析自体はできても、前述したようなコミュニケーション力がないと業務に活かせずつまずいてしまいます。

            「気が利き、メンバーが動きやすいように立ち回れる」人材でなければ、社内でプロジェクトを推進することは困難です。それだけコミュニケーション力は、データ活用人材に必須の能力といえます。

            データ活用人材を採用する3つのコツ

            続いて、データ活用人材を採用する3つのコツを紹介します。

             

            1. データ活用人材について人事部と共有しておく
            2. データ活用のインターンシップを実施する
            3. 情報感度の高い学生が使うサイトを活用する

            順番に見ていきましょう。

            コツ1. データ活用人材について人事部と共有しておく

            1つ目のコツは、データ活用人材について人事部と共有しておくことです。データ活用人材が必要な現場の従業員と、人事部との間に認識のズレがあると、採用活動がうまくいきにくくなります。

            具体的な人物像やスキルなどをあらかじめ固めておき、共有しましょう。例えば、次のような人物像を設定するなどです。

             

            ■データ活用人材の人物像の例
            ・主体的に動いて提案できる力がある人
            ・トレンド技術をキャッチアップし、好奇心が旺盛な人
            ・計画どおりに進まなくても柔軟に方向転換できる人

              このように共有できていれば、人事部が選考するときに適した人材を採用できる可能性が高まります。また、選考過程で、応募者と現場の従業員が面接する機会を設けるのもおすすめです。

              コツ2. データ活用のインターンシップを実施する

              データ活用のインターンシップを実施することも、コツのひとつです。学生向けにインターンシップを開催することで、データ活用への興味や素養を持つ学生を獲得しやすくなります。

              一例として、「新生銀行」のインターンシップ例を紹介します。

              新生銀行では、保有する大量のデータをもとに、学生に「資産運用商品の購入確立を予測するモデル開発」をおこなってもらいました。

              厳しいプログラムをとおして、銀行のデータ分析業務を理解してもらいつつ、入社意欲の高い学生を採用することに成功しています。

              上記のようなインターンシップは他社との差別化にもなるため、積極的に取り入れていきましょう。

              コツ3. 情報感度の高い学生が使うサイトを活用する

              3つ目のコツは、情報感度の高い学生が使うサイトを活用することです。

              次のようなサイトを使うことで、「積極的に情報を仕入れようとする、データ活用に興味のある学生」にアプローチできます。

               

              ■情報感度の高い学生が使うサイトの例
              TECH PLAY:テクノロジー系のウェビナーを掲載するサイト
              Qiita:企業が自社の技術ネタを共有するサイト

                1つ目の「TECH PLAY」は、テクノロジー関連のイベントや勉強会などを掲載するサイトです。学生向けに「自社はこういう事業をやっています」とPRするウェビナーを開催することで、採用につなげられます。

                Qiitaはエンジニア向けに、技術情報を投稿・共有できるサイトです。定期的に自社のノウハウを投稿することで認知され、就職先候補に挙げてもらえる可能性があります。

                以上のように、外部のサイトも積極的に活用して学生にアプローチしましょう。

                ビジネスで成果を出せるデータ活用人材を育成しよう

                データ活用人材の需要が高まるにつれて、高度なスキルを保有した人材の奪い合いになっています。

                だからこそ、自社で必要なスキルを持った人材を集めてチームを結成し、小さくデータ活用プロジェクトを始めることが大切です。

                とはいえ、自社で育成したくてもノウハウがなく、どうすれば良いかわからない場合も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、弊社TDSEの「データサイエンス人材育成サービス」です。

                データサイエンスの知識を提供するだけではなく、実データを用いてビジネス課題を解決するところまで伴走します。一度きりで終わらない体制を築きやすくなるため、社内でデータ活用を浸透させられる可能性が高まります。

                ぜひ資料をダウンロードして詳細をご覧ください!

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