2022年にリリースされてから注目を集めている「ChatGPT」。皆さんはすでに利用されたでしょうか。
今回はChatGPTができることを紹介しつつ、現時点での弱点について説明します。どちらも押さえておくことで活用しやすくなるので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
今話題のChatGPTとは?
出典:OpenAI
ChatGPTとは、サンフランシスコのOpenAI社が開発した、AI搭載のチャットボットです。対話型AIなので、何らかの質問をすると、人が書いたような文章で回答が返ってくる特徴があります。
対話型AIとは、テキストや音声などの入力された情報を認識し、応答する技術のこと。下図が実際の利用画面です。
出典:OpenAI
基本料は無料で、アカウントを登録すれば誰でも利用できます。日本語に対応しているので、英語で文章を入力する手間もありません。
ChatGPTがリリースされて以来、続々と対話型AIサービスが発表されています。例えば、マイクロソフトの「Microsoft 365 Copilot」や、Notion Labsの「Notion AI」などです。
今後まずます盛り上がる領域といえるので、早いうちから使い方を覚えておくことをおすすめします。では、実際にChatGPTにできることを見ていきましょう。
ChatGPTにできること
ChatGPTにできることには、下記が挙げられます。
- ・旅行スケジュールの作成
- ・プレゼン資料の作成
- ・テキストの翻訳、要約、添削
- ・オリジナル文章の作成(短編小説、シナリオ、記事など)
- ・プログラミングのソースコード作成、バグの発見
- ・市場調査
- ・ToDoリストの作成
テキストの翻訳や要約から、ソースコードのバグ発見まで、多様な領域で活かすことが可能です。ここでは実際の利用画面とともに、2つの利用例を紹介します。
例1.旅行スケジュールの作成
ChatGPTに旅行スケジュールを考えてもらうことができます。
下図のように「宿泊期間」や「回りたい場所」など、詳しい条件を指定してみましょう。より自分の欲しい回答を得やすくなります。
出典:OpenAI
さらに詳しいスケジュールを立てて欲しい場合は、下図のように時間を指定することがおすすめです。
出典:OpenAI
例2.プレゼン資料の作成
2つ目の活用方法の例は、プレゼン資料の作成です。「AIサービスの市場規模の推移」というテーマで資料を作成して欲しいと入力すると、下記の回答がありました。
出典:OpenAI
上記のとおり、各スライドのタイトルとプレゼン内容を考えてくれました。
データが正しいかどうかは別途確認する必要がありますが、大まかな流れを考えて欲しいときに活用できそうです。
以上のように、ChatGPTはプライベートからビジネスまで多様な用途がありますが、一方で弱点もあります。続けて見ていきましょう。
ChatGPTの2つの弱点
ChatGPTは発展途上のサービスなので、下記のような弱点もあります。
- 誤った情報が混在していることがある
- バイアスのかかった回答を生成する可能性がある
1つずつ見ていきましょう。
弱点1.誤った情報が混在していることがある
ChatGPTに質問をすると、誤った情報でも当然のように回答されるケースがあります。
そもそもAIは、事前に大量の学習データを読み込ませることで成り立っています。そのため、十分に学習していない情報に関する質問をされた場合、ChatGPTは正しい回答ができません。
例えば、次のような質問です(2023年3月17日時点)。
- ・専門的すぎる質問(インターネットや書籍上にないことに関する質問)
- ・明確な答えがない質問(「○○という映画についてどう思う?」など)
- ・2021年10月以降の情報に関する質問(ChatGPTは2021年9月までの情報しか保有していないため)
ChatGPTは、最後に学習用に取り込んだ情報を最新データとして扱います。
質問のタイミングによっては、情報の鮮度が古くなっている場合もあるため、最新情報を入手したいときには向きません。
出典:OpenAI
したがって、上記のような質問をする場合は、「出力された情報が正しいかどうか」を精査する必要があります。
弱点2.バイアスのかかった回答を生成する可能性がある
ChatGPTは、道徳的に問題のある質問には回答しないようにプログラムされています。
そもそもAIに学習させているデータは、インターネット上から集められたものです。テキスト作成者が偏った思想を持っている場合、それを学習したAIも同じような文章を返してしまう可能性があります。
ChatGPTには、上記のような事態を防ぐ仕組みが設けられているものの、問題も起きています。
例えば、2023年2月に政治的バイアスと思われる回答をしたことで、「政治的に偏った情報を出力している」と議論が展開されました。
OpenAI社は、「バイアスへの懸念に対処するため、今後利用者がカスタマイズできるようにアップグレードする」と発表しています。
以上のように、ChatGPTは便利なツールである一方で、上記のような懸念点もあります。
もしChatGPTのような「対話型AI」をビジネスで活用したいなら、専用のAIチャットボットを検討するのも1つの手です。
ChatGPTだけじゃない!AIチャットボットのビジネスにおける活用シーン
AIチャットボットは、ビジネスにおけるさまざまなシーンで活用できます。
ここでは、弊社TDSEが提供しているAIチャットボットサービス「Cognigy(コグニジー)」を例に挙げ、下記2つのシーンの活用例を紹介します。
- 社内の問い合わせ業務を効率化する
- 顧客の情報や会話データを一元管理する
順番に見ていきましょう。
シーン1.社内の問い合わせ業務を効率化する
まずは、社内の問い合わせ業務を効率化したいときです。業務マニュアルやナレッジを学習データとして使用することで、業務マニュアルをボット化できます。
社内で不明点があったときは、従業員がAIチャットボットと対話形式で検索することが可能です。スムーズに自己解決に繋げられるため、質問する側・回答する側どちらの時間も削減しやすくなります。
「特定の社員にばかり大きな負荷がかかる」「ナレッジが偏ってしまう」などで悩んでいる方に、おすすめの利用方法です。
実際にCognigyを導入した企業から、「社内リリースした後、問い合わせの対応負荷を削減できた」という声もありました。
シーン2.顧客の情報や会話データを一元管理する
顧客の情報や会話データを一元管理したいときも、AIチャットボットが役立ちます。Cogingyでは、下記のサービスでおこなった会話のデータや顧客データを一元管理できます。
- ・ボイスボット(AIによる電話の自動応答システム)
- ・LINE
- ・Webチャット
一ヶ所でまとめて管理できるため、担当者が変わっても、一貫性のある会話を顧客に提供することが可能です。顧客一人ひとりに適したサービスを提供しやすくなるため、顧客満足度の向上にも繋がります。
なお、Cogingyはコーディングをしなくても、エディタ上で簡単に会話を作成することが可能です。
また、既存のマニュアルや規約のデータを読み込ませることで、問い合わせ文・回答文を自動生成する機能もあります。
一から社内で作成し、AIチャットボットに登録する工程を削減できるので、スムーズに導入しやすいこともメリットです。
詳しいサービス内容や導入事例は下記ページで紹介していますので、ぜひご覧ください。
プログラミング不要のAIチャットボット「Cognigy」の詳細を見る
AIチャットボットをうまく活用し、業務効率化を図ろう
ChatGPTを含む対話型AIの技術は、今後いっそう発展していくと予想されます。
できることや弱点を知り、ビジネスにうまく取り入れることで、業務効率化やサービスの質向上を実現しやすくなります。
この記事を参考にして、ぜひ利用を検討してみてください。