TDSE株式会社
TDSEマガジン

DX成功のカギ(第2回)

DX推進



前回は、DX成功のカギとしてDXで目指すべきゴールを明確にすることをお話ししました。
(第一回の記事はこちら

今回はDXに関わる「組織/推進体制や人材のカギ」についてお話します。

 IPAの調査によれば、2019年時点でも既に約4割の企業でDXを担当する専門の部門が設置され、さらにDX部門を持つ企業ほどDXの取組が進んでいると報告されています。DX推進にDX部門は不可欠だと考えられます。そこで、今回は、DX成功に向けてDX部門が果たすべき役割や必要な人材について、DXのプロセスを①企画、②検証、③業務展開の3つの段階に分け、それぞれでお話したいと思います。

①企画は、ビジネス課題を起点としてDXで取り組むテーマの検討を行う段階です。この段階では、企業ミッションとの整合性が高くまたビジネスインパクトの見込める課題を全社横断の視点で見出すことがカギとなります。そのためには、ビジネスに精通した人材のDX部門への参画が欠かせません。その上でDX部門は、課題解決に必要な技術の難易度やデータの有無といった実現可能性を合わせて評価し、組織の成熟度に応じた課題解決の優先度を検討しなくてはなりません。

②検証は、PoCプロジェクトなどによりビジネス効果を定量的に試算し業務展開に進むべきかを決定する段階です。実際のデータを使った集計・可視化やAIモデル開発などが実施される段階です。最近では使い易いBIツールやAutoMLツールが登場しており、プログラミング無しでもデータの可視化や予測モデル構築が可能になっています。そこで、業務部門内にこれらのツール操作ができる人材を育成することで、よりクイックに多くのPoC実施が可能となります。DX部門は、標準ツールの選定やライセンス管理、ツール利用者への教育などを通じてDXに関わる統制役を果たさなくてはなりません。一方で、高度な分析を担当するデータサイエンティスト人材はDX部門に集約し、事業部門へのPoC支援や、ツール利用だけでは解決できない高度な分析が必要となるPoCプロジェクトに関与させることで、分析技術の向上や分析ノウハウの蓄積が可能になります。

③業務展開は、システムを構築し実業務にAIなどを展開する段階です。システムの開発だけでなく、リリース後も効果モニタリングを実施し、顧客満足度の向上などビジネス貢献を増大させ続ける活動も含まれます。MLOpsと呼ばれる考え方に代表されるような、AIの構築と運用を一体化させ、短サイクルで精度を向上し続ける活動も必要です。サービスの方向性を決める事業側部門とAIの構築と実装を行うエンジニアリング部門とを、密に連携させる役割がDX部門に求められます。既存のIT部門を基幹システムなどSOR開発と運用に特化させ、ビジネス部門と一体となりSOE開発を行うエンジニア人材をDX組織に配属させることも考えられます。

上で述べたようにDX部門に求められるタスクは多岐に渡ります。DX推進に必要な活動を抜け漏れなく整理し、DX部門の業務プロセスとして定義することがDX成功のカギになると考えます。当社では、DX推進で必要となるドキュメント類の雛形を「DX推進ライブラリー」として整備しており、お客様個別の状況に合わせてカスタマイズしながらDX推進の支援を行っております。ご興味のある方は、問い合わせフォームからお問い合わせください。

次回は、「データのカギ」についてお話しますので、お楽しみにしてください。

DX組織組成支援サービスはこちら

資料ダウンロードはこちら

DXやデータ分析に関するトレンドや活用法、
セミナー情報などをお届けします。

メールマガジンに無料で登録する

メールマガジン登録

DXやデータ分析に関する
トレンドや活用法、セミナー情報
などをお届けします

本フォームでは、個人情報と紐づけてweb閲覧履歴を取得しています。
上記個人情報のお取扱いをご確認、ご同意の上、フォームを送信してください。

上へ戻る